神々の戦いの頃、ワクボスはその子供である魔物らが指揮する強大な軍勢を招集した。そうした力ある将は、自分の戦闘部隊を思うがまま自由に組織した。その中でも最も力が強い魔物の1体が悪鬼であり、その兵は彼自身の子である邪鬼やオーガであった。
ウロックスが悪魔を倒した時、悪鬼は狡猾であったので囚われることなく、世界を破滅へと導くために、その子らと逃亡した。自分の子を養うため、悪鬼は他の自分より愚かな神々を騙し、自分の子供の写しを創らせた。悪鬼はそうした人間達を自分の子供らに食糧として与えた。
悪魔の死後、悪鬼は自分の強大な軍勢を再編成し、ジェナーテラの大部分を支配した。彼の支配はオーガには良き時代であった。 ワッハの援助を受けたトロウルは、最後には悪鬼に悪罵を浴びせ、そして殺そうとした。しかし傷つけ、異界へ追いやるしかできなかった。
オーガは人間社会で生活をし、そして人間を食べつづけている。意思のある生物、特に人間を食べるということは、悪鬼の信者にとって自分達の神を称えるために用いられる、もっとも直接的な様式である。悪鬼の入信者が敵を食べるために《無法》の神力を用いたとき、犠牲者の魂はまっすぐに悪鬼の下へと送られる。
悪鬼の奥義は邪鬼を、神々の戦争の頃の原初のオーガを1体呼び出す技である。《邪鬼を召喚する》奥義を学んでいる悪鬼の帰依者は、悪鬼の“鈎爪”と呼ばれ、悪鬼の入信者である他のオーガは直感的に“鈎爪”を認識できる。
邪鬼
武器と防具:〈戦闘:召喚者の技能値の1/2、最大10W2〉爪:^召喚者の技能の1/5
主要な能力:〈大きい:召喚者の技能値の1/2、最大5W2〉〈魔術への抵抗:召喚者の技能値の1/2、最大5W2〉〈邪鬼への命令に抵抗する:召喚者の技能値+10〉
《邪鬼を召喚する》の成功の度合いにより、技能値とその最大値は増減する。
原文:Cacodemon(http://www.glorantha.com/hw/fan/cultshort_cacodemon.html)
著者:Roger Nolan(Roger.Nolan@Symbian.com)
翻訳者:鮎方髙明(ayukata@dunharrow.org)
この魔術キーワードはRoger Nolan氏が作成した物を、作者本人から許可を受け、鮎方髙明が翻訳した物です。
これはグローランサ・ファンによる創作物であり、公式版ではありません。各人の選択において使用して下さい。この文章により何らかの害を受けたとしても、著者並びに翻訳者は関知いたしません。この文章は、非営利目的においてのみ、複製が許可されます。
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もし誤訳がありましたら、上記翻訳者までご連絡ください。また訳語に関しても「こちらの方が適切なのでは」というものがありましたら、ご教授下さい。適時、修正させていただきます。
翻訳に関しては以下の資料を参照しました。各関係者に感謝します。
大暗黒の時代、人間たちは飢餓に苦しめられていました。神々の加護を受けられた者たちや、食糧に関わる偉業をなした英雄が出現した土地の者たちは辛うじて救われましたが、それ以外の多くの者たちは死を迎えました。
しかしごく一部の者たちは同族を喰らうことで飢えをしのぎ、混沌の穢れを受けることで大暗黒を生き延びました。これがオーガの祖だと言われており、そのため彼らは「人肉への渇望」を持っています。
ただオーガたちは自分たちこそが人間の原型であると考えているため「誇り高く」、他の人間達に対して蔑みの目を向けています。彼らの見かけは人間とほとんど変わりませんが、少なからず「魅力があり」、また男女共に「力強く」「頑健」で、また一般の人間たちに巧妙に紛れ込むために「変装」の腕に長けています。
オーガは人間社会に溶け込んでいるため、その社会の「職業キーワード」を持っていても何ら不思議ではありません。また彼らは人間と同じように、「様々な武器を操り」ます。
彼らは混沌の生物であり、およそ「20体に1体は無作為に選択された混沌の諸相を持って」います。
(『ヒーローウォーズ』182ページ、『Anaxial's Roster』181ページを参照)
新しい訳語の対訳を一覧しておきます。
“鈎爪” | Talon |
邪鬼 | Fiend |